〜新年のご挨拶〜
「DXの時代に即した迅速な病態把握で、より良い医療の実践を」
皆さん、明けましておめでとうございます。新たな年を元気に迎えられたことと拝察いたします。
昨年はスポーツの世界では、冬季オリンピックで日本人の華々しい活躍で幕を開け、大谷翔平選手の日本人離れの二刀流ベースボール、年末にはカタール・ワールドカップ(W杯)でドイツ、スペインを撃破するという嬉しいニュースがありました。
一方で、新型コロナウィルスは依然として猛威をふるい、大きな第7波に襲われました。そして今は、第8波に突入しています。当院でも感染者が発生し、現在も鋭意対応中であります。世界では脱マスクが進み、まるでコロナが終わったかのような光景もありますが、医療界ではまだまだコロナとの戦いが続きそうです。
さて、今年は当院電子カルテシステムのリニューアルを行う年になります。電子カルテ稼働から約10年が経過し、安定稼働していますが、さらにレスポンスを早くする等の改善を目指して、新システムへの移行を行います。従いまして、この1月から3月の間は入れ替え作業のため少しご不便をかけることがあるかもしれませんが、宜しくお願い致します。
最近、POCT(point of care testing)が注目されていますが、この言葉をご存じでしょうか。すなわち、各医療機関においては、検査結果がすぐに判明するような仕組みが作られ、迅速な病態把握をしようとする試みです。当院でもすでに多くの検査が瞬時あるいは即日に結果がわかるような仕組みになっております。末梢血液学検査(CBC)、検尿、血清電解質、血糖値、オキシメトリ、ヘルペス検査、さらにはコロナやインフルエンザの抗原・PCR検査、そして頭部負傷の場合でも、CT検査は即日できますし、エコー検査や心電図検査もすぐにできるようになっております。
このように医療技術の進歩はかなり進んでおります。後はそれにふさわしい診断力、あるいは看護力を十二分に発揮していく事が大切であります。患者様の診療のために、誠心誠意、医療・看護に尽くし、2023年もコロナに屈せず「明るい兆し」を自らの力で創っていく気持ちで頑張っていきたいと思います。
本年が少しでもより良い年となりますよう期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。
東員病院・認知症疾患医療センター 院長 山内 一信