〜新年のご挨拶〜
新年あけましておめでとうございます。
新春の挨拶として『老いなき世界』についてご紹介したいと思います。日本は超高齢社会であり、自身も時々高齢者としての不安や寂しさを感じることがあります。そんな中、抗加齢医学、つまり「老いないための研究」が注目されています。老化の原因と若返りの方法に関する研究で著名なデビッド・A・シンクレアという科学者は『LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界』という本を著わし、健康で120歳まで生きるための方法論を述べています。
私たちは、細胞核内のDNA(体の設計図といわれる)に蓄えられた遺伝子(遺伝情報)をもとに細胞分裂を繰り返し、生体を維持している。ところが、過度のストレスなどによりDNA損傷が起きると分裂機構は崩れ、細胞の老化が起きるという。この分裂機構は、エピジェネティクスという仕組み(細胞の分裂を監視するネットワークシステム(エピゲノムという))で調節されている。このエピジェネティクスの仕組みをしっかりと働かせると、老化を防ぐことができるようだ。DNAには、このエピジェネティクスに影響を与えているいくつかの長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)も指摘されている。
少し難しい話になりましたが、近年、「老衰」という病名の死亡率は、悪性新生物、心臓疾患についで三番目に多くなっています。この老衰(老化)を病気ととらえて、治すことができるとすれば、先ほど紹介した長寿遺伝子を活性化させ、エピゲノムをしっかり機能させることが大切といえます。そのためには、「タバコを止める」、「有害の化学物質にさらされない」、「放射線から逃れる」、「野菜や豆類を多く摂り、肉や乳製品を減らす(長寿食と呼ぶ)」、「適度な運動、文化活動への参加」、「適度なストレス」等々が効果的といえるでしょう。今後は、健康長寿に効果のある薬物研究や、老化細胞除去薬の開発も盛んに行われていくことでしょう。
今年は寅年にふさわしく、老いも若きも老いなき世界を目指して力強く出発していきたいと思います。コロナ渦でなかなか出口が見通せない状況でも私たちは新たな成長のもとを見つけ出し、工夫を重ねてより良い医療提供と地域貢献に邁進してまいります。本年もどうぞ宜しくお願い致します。
東員病院・認知症疾患医療センター 院長 山内 一信
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